というわけで今日はパーマのお話。

毎日幅広く様々なお客様が来店される当店ですが、ここ最近パーマしたいお客様が多いんですよね。

もちろんお客様のご要望を伺ってからのカウンセリングになりますが、当店の基本的な方針としてあまりパーマをかける事をオススメしておりません

大きく分けると2つの理由がございまして、パーマをするべきでない2つの理由に当てはまらないお客様のみにパーマの施術をさせていただいております。

今日は一般的に勘違いしやすいパーマに対する注意点と、パーマに対する考え方を紐解いていきましょう。

 

 

 

 

 

ヘアカタログよりもSNS

まず第一にですが、ヘアカタログやネット検索で出てくるようなパーマスタイルはほとんどの場合”巻いて“あります。

大きくルーズに揺れるパーマやエアリーでふんわりしたパーマ等、魅力的なワードがたくさん出てくるものですが巻いたスタイルであることが大半なわけです。

 

実際に「こんなパーマスタイルにしたい」と言われて見てみると、コテで巻いたスタイルであることが非常に多いんですよ。

情報サイトの運営側としてはスタイルさえ見てもらえば良いわけで「後は顧客と美容師の問題ね」的なスタンスはちょっとどうかと思いますよね。

 

最近は全国どの美容師さんも盛んにSNSにスタイルを投稿する時代ですし、実際にパーマを施術したであろうスタイルが少なからず載っております。

彼らが魅力的な巻きスタイルを「パーマです」と言い張ったところで、それを実際にパーマで再現できなければリスクしかないですからね。

全てのSNS投稿者がそうだとは言いませんが、WEBサイトよりかは信憑性は高いんじゃないかなと。

 

 

 

 

 

 

第一の理由
パーマは楽にならない

「直毛だから柔らかく見せたい」とか「髪が細いからボリュームが欲しい」とか色々と切っ掛けはありますが、最も多いのが「パーマをかけて楽にスタイリングしたい」というご要望。

これに関しては95%くらいは認識が間違ってます

そもそもパーマはスタイリングをすることを前提に作るスタイルであり、適当に乾かせば朝は超楽チン♪みたいなものではありません。

当店が強くオススメしない最大の理由は「面倒になるから止めなさい」の一言、本当にコレに尽きます。

 

特に「毎日コテで巻くのがダルい」という方が多いのですが、絶対にコテで巻く方が楽だし速いしツヤも出ます

大事な事なので2回言いますが、絶対にコテで巻いた方が楽だし速いしツヤも出ます

 

ついでに言うと、特にカラーとパーマを併用する方はダメージが表面化しやすく、パサつきがでやすいものです。

いかに綺麗にカールが出ていようが、パサついた髪では美しく見えませんし、場合によっては広がったりバサバサに見える原因にもなり得ます。

デジタルパーマやエアウェーブであれば多少は抑えられるものですが、それでも完璧にパサつきを抑えるのは難易度が高いかなと。

大きな声では言いにくいですが一般的にはホット系パーマは値段が上がりますし、コスパ的には少々微妙な気がしないでもないです。

ちなみに当店ではホット系パーマは植毛矯正した方向け、というスタンスで施術させていただいてます。

 

いずれにせよコテが苦手、コテがダルいという人は止めた方が良いですよ。

嫌な言い方をしますが、コテすら使えない人がパーマのスタイリングをするのは無理です

実際にせっかくパーマをかけても「髪が傷んだ」とか「思ってたより面倒臭い」とか、色々な事に気づいてずっとパーマをかける人って結構少ないんですよね。

もちろん我々の技術不足もあるとは思うのですが、それ以上にパーマに対する認識の不足が招く結果だとも思います。

 

 

 

 

 

第二の理由
多毛な人には向かない

でも何故か多毛な人がパーマしたがるんですよね、これは先述した「巻くのがダルい」から来るものだと思われますが。

髪が多いと巻くの大変だもんね。

 

で、基本的にはパーマは真っ直ぐな髪を曲げる技術です。

カールを出す、ウェーブを作る、色々と言い方はありますが結局は真っ直ぐな髪を曲げるものです。

つまりどう足掻いても”ボリュームが出る”ことに繋がるわけで、多少の例外はあるにしても基本的には膨らみやすいものだと思ってください。

 

元々が多毛でボリュームがある方にパーマをするのは大きく膨らむリスクがあり、仮に上手にカールが作れたとしても全体的なボリュームアップにも繋がることが非常に多いです。

端的に言えばパーマはかかったけど、頭も大きくなったということ。

じゃあそれを防ぐためにガッツリ毛量を減らしましょうと考える短絡的な美容師も多いですが、セニングを多用した髪にパーマをかけると今度はチリつくリスクが発生するんですな。

 

どうでしょうか?

そこまでリスクを負ってパーマをかける必要があるのかなと思いませんか?

 

 

 

 

 

まとめ

ちょっと否定的になってしまいましたが、もちろんパーマをした方が良い人、するべき人も沢山います。

ただし、どんなスタイルにするかに大きく依存する技術なので大雑把に言えないところが難しいんですよね。

 

主にショートヘアやレイヤースタイルであれば根元に立ち上がりを作るのか、もしくは毛先に動きを作るのかの二択になります。

逆にセミロング以上の長さやボブスタイルであれば中間~毛先の動きを作るのがベーシックです。

ミディアムや重ためなローレイヤーはケースバイケースですかね。

 

 

業界として今はカラーデザインに重きを置く時代になっていることもあり、どちらかと言えばカラーの質でスタイルを組み立てた方が楽だし可愛いかなと。

これだけ言っても何故かパーマを諦めない方も多いですし、デザインカラーを嫌がる方も多いのが実情ではありますが、何故かは僕にも分かりません(泣)

少なくとも当店に関しては誠実>利益がモットーですので、我々がオススメしたら本当にオススメしてますし、我々が難色を示せば本気で反対していると思ってください。

 

カットもカラーもパーマも、一度やってしまえば簡単に取り返しのつくものではありません。

楽に素敵なスタイルが完成すれば最高なのですが、実際にはそこそこ長い道のりが存在します。

スタイリングやセットは簡単に身につくものだとは言いませんが、毎日やってればすぐ出来るようになります。

時間に余裕があれば我々も手取り足取り教えますし、まずは興味を持ち実践してみることをオススメしますよ。

 

 

今日のまとめ
・パーマをしても楽にはならない
・むしろ面倒なことの方が多い
・むしろコテで巻くより難しい
・それなりのダメージにもなる
・巻いた方がツヤが出てきれい
・カラーとの併用は止めた方が良い

・ボリュームアップやニュアンスには良い
・しっかりとセットする習慣がある人には楽