いよいよ夏がやってきます。
毎年恒例のブリーチ祭りが始まる時期になりますが、夏はやっぱり明るいカラーデザインで解放感に浸りたいものですな。
ここ数年は特にバレイヤージュやオンブレ、インナーカラーやフェイスフレーミングカラーなどなど、さりげないハイトーンがブームとなっております。
特にコロナでリモートワークが始まってからは急激に増えたように感じますので、潜在的に金髪にしたい人が結構いたということなんでしょう。
また、白髪染めに悩む方がハイトーンを選択する傾向も強くなっており、従来の「しっかりと染めきる」から「明るい髪で馴染ませる」デザインに魅力を感じ始めてもいるようです。
カラーを嫌がる方の「明るくするとプリンが目立つ」とか「定期的に染めるのが面倒」という主張も理解できます。
でもね、バカっぽい言い方ですけど、金髪って楽しいですよ。
今回はそのブリーチを含む、昨今のハイトーンカラーを紐解いていきます。
ブリーチとは?
まずはそもそもブリーチとは何ぞや?という話ですが、ご存じの通り毛髪脱色剤ですね。
ややこしい話は省きますが、要は通常のカラーでは表現できないハイトーンカラーの際に用いられます。
毛髪内部のメラニン色素を壊した上で色素を入れていく通常のカラーとは異なり、ブリーチはメラニン色素をひたすらに壊していきます。
このメラニン色素を壊す力に長けているのがブリーチです。
日本人(アジア人)の髪は明るくなるに連れ赤っぽくなったり黄色っぽくなったりしますので、狙った色に染めるにはその余分な色味を取り除かなくてはなりません。
例として「ブリーチ無しでアッシュにして」的な要望を聞きますが、シルバーやグレイ寄りのアッシュにしたい場合は元の髪色(赤味や黄色味)がすこぶる邪魔なわけです。
なので、一度ブリーチにより赤味を派手にぶっ壊す必要があるのです。
よく見るやつ
一般的には(個人差はあります)カラーで上げられる明度は12~13レベル程度で、個人的には基本12レベルくらいが限界だと思っております。
それに対してブリーチは1回で14~15レベル(オレンジっぽい金髪)、2回で16~17レベル(黄色っぽい金髪)、3回で18~20(白っぽい金髪)くらいになります。
狙う色にもよりますが、ここらへんまで明度を上げられれば基本的にはどんな色にも染められます。
何故ブリーチをする?
ハイトーンのカラーをご所望の場合、当店ではかなり高い確率でブリーチを含むデザインカラーをオススメしてますが、ズバリ「明るい方が可愛いから」の一言に尽きます。
もちろん価値観は人それぞれなので一概には断言できませんし、黒髪が映えて素敵な人もたくさんいます。
しかし、ハイトーンカラーに抵抗がある人こそがイメチェンできる最も手軽で楽しい手段なのは間違い無いですし、経験的にはいざやってみると案外普通に受け入れられる事の方が圧倒的に多いと思っています。
いずれにせよ、より透明度の高いカラーやビビットなカラーなど、デザイン性が高く個性的なヘアデザインを楽しめるわけです。
更に言えば、全頭ブリーチもそうですがハイライトを入れたり、バレイヤージュやオンブレという特殊なデザインをしてみたり、いわゆる「外国人風」なデザインもまた素敵です。
単純にスタイルやデザインの幅が大きく広がりますので、やはり一度は挑戦して欲しいところですね。
どれくらい痛む?
これよく聞かれるんですが、お客様の髪の状態を見ないと何とも言えないんですよ。
すんません。
各メーカーが色々な種類のブリーチを扱っておりますが、近年はケアブリーチが主流となっております。
現在はほとんどのサロンが採用しているんじゃないすかね。
「で、ケアブリーチて何や?」という話ですが、主にジカルボン酸を配合しているブリーチ剤を指します。
「で、ジカルボン酸て何や?」という話ですが、カラー時の化学反応で起きる毛髪タンパクに対するダメージを軽減させる成分になります。
こう書くと普通じゃん感が否めませんが、これが業界ではかなり画期的なお話でして。
髪のメラニン色素を壊す(明るくする)ためにはブリーチ剤をガンガン反応させなくてはいけないのですが、当然髪のダメージに直結します。
じゃあ反応を緩やかにしようとすると、シンプルにブリーチ力が弱まり、明るくするのが難しくなるんですね。
ですんで、化学反応を弱めずに髪の負担を軽くするというシンプルにしてミラクルなケアブリーチは実に従来のダメージの94%をカットする(メーカー調べ)と言われております。
実際に使ってみると、体感的にもかなりダメージレスな施術が可能になっていると思いますね。
ジカルボン酸は現代のケミカル処理の中心にいると言っても良いでしょう。
当然そんな素晴らしい新技術を放っておくわけもなく、現在各メーカーが鎬を削ってジカルボン酸製品の開発にいそしんでおります。
また、ブリーチだけではなく通常のカラーやパーマ、縮毛矯正にもこの技術は使われております。
ちなみにですが、サロンによっては通常のブリーチとケアブリーチで料金を分けている所もあるようですが、当店はケアブリーチのみの施術をしております(宣伝)
若者も中年も年配の方も、ブリーチは老若男女問わずに楽しめるカラーデザインの究極系です。
黒髪だから真面目、茶髪や金髪だから下品で野蛮という考え方は昭和イズムそのものです。
明るい髪は人の気持ちを明るくさせる力がありますし、何かでモヤモヤ倦怠感に苛まれている方は一度試してみたら良いと思います。
今日のまとめ
・現代のブリーチはそこまで髪を傷めない
・でも時間はかかるし高額な施術が多い
・実際に維持するのはまぁまぁ面倒
・でも可愛い
・そして楽しい
・一度はやってみるべき