ショート
ミディアム
セミディ
セミロング
ロング
レイヤー
ボブ
ロブ
ワンレングス
切りっぱなし
ウルフ
ボブルフ
ぱっつんバング
ラウンドバング
シースルーバング
センターパート
かき上げ
などなど、ヘアスタイルはまさに千差万別なもので、どういった髪型が自分に似合うのかが分からないお客様も少なくありません。
可愛くなりたい。
大人っぽくなりたい。
洗練された雰囲気になりたい。
と求めるものはあるものの、どうすれば理想の自分に近づくのかのアプローチが分からないわけですな。
目的が曖昧になってしまい、冒険する気にもなれず、結局いつもと同じような感じになってしまう経験は誰でも一度はあるのではないでしょうか。
ヘアカタログやインスタなんぞを見ても最近のは加工や光の調整などもあり、写真としての各々の完成度は極めて高いスタイルが掲載されていますね。
その反面で普段の自分に重ね合わせるのが難しくなっているようにも思います。
「結局モデルが可愛いだけじゃないの?」と思ってるあなた、絶対にあなたに似合うスタイルは存在します。
どうすれば自分のやりたいスタイルが見つかるのか?
どうすれば自分に似合うスタイルが見つかるのか?
どうすれば雰囲気が変わるのか?
今回はそういった所にフォーカスしてみましょう。
イメージを作るのは
長さと形
恰好良く言えばレングスとフォルムという言葉になりますが、この2つの要素は共通していると同時に、似て非なるものでもあります。
ある程度のスタイルの目安がついていれば話が早いのですが、ギリギリまで悩んだり、カットはしたいけどどうしたいかが分からないという方は結構多いものです。
ついでに言うと、お顔の形や頭の形、髪質や毛量に起因するスタイルの選び方は個人的にあまり正しいと思っていません。
丸顔だから、面長だから、おでこが広いor狭いから等々、色々とお悩みがあるのは理解できますが、そこで頭を悩ませるのは美容師であってお客様ではないということです。
基本的にヘアスタイルはファッションの一部であり、その逆はありません。
つまり一人ひとりの服装、佇まい、ライフスタイルを考慮した上でヘアデザインを考える、という流れに行き着きますね。
お客様の要望を聞くのは当然として所作や喋り方、着ている服装やアクセサリーなど、個人的にはカウンセリングを通してお客様の”人柄”を見ていることが多いです。
ヘアスタイルの写真や映像を見てもピンと来ない場合、当店ではまず印象的なイメージを模索します。
可愛いらしい雰囲気、もしくは綺麗な雰囲気ではどちらが良いか?
ラフや無造作な雰囲気が良いか、もしくはまとまりや洗練さを感じる雰囲気が良いか?
柔和に見える方が良いか、もしくはクールに見える方が良いか?
などなど、抽象的なイメージに対する答えを探し、それらを重ね合わせていくことで潜在的に求めるスタイルを探すわけですね。
よくあるのは長さのイメージはあるけれど、形に対するイメージができないというお客様。
ちょっとだけテクニカルなお話になりますが、人は横幅があるものを”可愛らしい&若々しい”と判断し、縦幅があるものを”恰好良い&大人っぽい”と判断します。
これは髪型だけに言える話ではなく、形と印象を考える上で何にでも当てはまる概念になります。
ボーダーのTシャツとストライプのシャツ。
クルーネックのTシャツとVネックのTシャツ。
ワイドパンツとスキニーパンツ。
などなど、横に幅のある楕円には可愛らしさや若々しさを、縦に幅のある楕円には洗練さや大人っぽさを感じるものなんですね。
こういうイメージで考えればスタイル探しの役に立つわけでして、当然髪が長くなるほどにシルエットは縦長になっていきますし、短くなるほどに横幅の印象が強くなっていきます。
可愛らしいスタイルにしたい→マッシュボブや切りっぱなしボブなどの横幅と丸みを感じさせるスタイル。
大人っぽい感じにしたい→長さのあるワンレングスやレイヤースタイル。
といった感じで、イメージとスタイルを擦り合わせていくことができるようになります。
1回限りのスタイルを楽しむのも良いことですが、今後の自分を見通して「こういう自分を目指したい」でスタイルを組み立てるのも良いのではないでしょうか。
あと一応補足しておきますが、予めスタイルが決まらずにサロンに来店されるのは全然悪いことではありません。
「髪は切りたいけど何がしたいか分からない」というのは、コチラも十分に理解しております。
その潜在的な欲求を形にするためにカウンセリングがありますので「ウダウダ悩んで迷惑になる」的なことは全く考えなくて良いです。
むしろ当店の顧客様のおまかせ率は80%超え(当社調べ)ですし、あまりにも皆様ぶん投げてくることが多いので最近は「もう少し考えろや」と本音が漏れそうなくらいです(冗談です)
もちろん予約制でサロンを運営しているので「時間無制限で相談に乗ります」とは言えませんが、せっかく当店を選んで来てもらえた以上、できる限り不安を解消できるようにと努めております。
まずは雑誌なりインスタなりでスタイルを探してみましょう。
気に入るものがあればそのまま見せて頂ければ話は早いですし、どうしても見つからなかったら見つかるまでお話を伺います。
おまけ
心理学に基づくお話なので信憑性は微妙なところですが、7-38-55という法則があります。
これは”メラビアンの法則”と呼ばれますが、人と接した際に話の内容が7%、声の質や大きさが38%、そして容姿の特徴や印象が55%を占めるとされています。
ざっくりと言えば聴覚で得るよりも、視覚的に記憶する情報の方が比率が大きいということですな。
「人は見た目じゃなくて中身でしょ」という理屈も否定しませんが、見た目の印象で人柄や習慣が垣間見えるのも事実ですし、きちんとした身なりだからこそ相手に受け入れられるという点は誰もが納得するものでしょう。
その上で、自身のアイデンティティを発揮できる部分であるヘアスタイルに拘る意味も見えてきますし、ぼんやりした自分自身の印象やキャラクターをハッキリと確立できる手段でもあるわけです。
たかが髪型、されど髪型。
やってみたいスタイルやカラーを探して素敵な自分を見つけることは本来楽しいものですし、何より明るい気持ちになるはずです。