今日はアダルトなお話。

大体30代~40代に差し掛かってくると、誰もが頭を悩ませる白髪染め。

当店の顧客様の年齢層は下は6歳から上は97歳(凄いよね)と異例の幅広さを誇っておりまして、ボリュームゾーンとしては20代後半~40代前半が約9割を占めます。

それだけにファッションカラーやデザインカラーに匹敵するほどグレイカラー、いわゆる白髪染めを希望するお客様も多いです。

 

その白髪に対する捉え方は本当に人それぞれなもので「全然気にしない」とフランクな方がいる一方で「人生オワタ」と異常なくらい悲観的になる方もいます。

そんな白髪のメカニズムのお話は割愛しますが、今回はどうやって白髪と付き合っていくべきかを考えたいと思います。

 

 

まず先に言っておくと「全部白髪になるまで放置する」という考え方ですが、現実には中々上手くいきません。

そもそも全体的に綺麗な白髪になる方は極少数ですし、銀色のようなグレイヘアをイメージしがちですが実際は黄ばんだ白になる方が圧倒的に多かったりもします。

その黄ばみを消すような薄いカラーをすることで美しい銀色のグレイヘアは再現できますが、ほっとけば自然に美しい白髪になることは残念ながらほとんどありません。

何も手をつけず自然のままでいることと、自然に見えるように美しくあることは全く別物なんです。

 

 

 

個人的には白髪でクヨクヨ悩むくらいならしっかりとカラーで染めるべきだと思っておりまして、できれば「白髪を染めなくちゃ、、」ではなく「次はどんなカラーにしよう」と考えてもらえるように心がけています。

それはシンプルに色味だったり、デザインだったり、髪の透明感やツヤ感だったり。

どうしても白髪ってネガティブに捉えがちなもので、ポジティブな考え方ができない人が多いんですよね。

白髪の量や生え方にもよりますが、場合によっては以前よりも高度なデザインで綺麗に染められるチャンスにも大いになり得ます。

もし白髪をマイナスに捉えるとするのであれば、グレイカラーというのはマイナスをゼロにするのではなくて、マイナスをプラスに作用させるものだとご理解ください。

 

 

そんなカラーのデザインですが、基本的には”きっちり染めきるのか”か”ボカすのか”の2択になります。

凄くシンプル、どっちが良い悪いというよりかはどういったデザインを求めるのかに由来します。

 

まずはしっかり染める派ですが、地毛に近い色か暗めの色で白髪を根こそぎ染めきるパターンですね。

生え際や頭頂部の白髪を一層するので気分的には最高‼になりますが、当然新しい毛が生えてきますので期限は2週間~4週間といったところ。

しっかり暗く染めるが故に新生部の白髪が目立ちやすく、白髪の増加に比例してカラーサイクルも短くなる傾向が強いです。

ルーティーンとして定期的にリタッチできる方は良いのですが、多忙な方や面倒臭がりな方の生活習慣にはあまり合わないと思われます。

どちらかと言えば几帳面でスケジュールを作るのが得意な方の方が向いてます。

 

対するボカす派ですが、こちらはバリエーションが豊富なのが特徴的で、よりデザイン性の高いカラーが楽しめます。

明るめに染めて全体の明度を上げるも良し。

ハイライトを加えてデザイン性を上げるも良し。

いっそブリーチして好きな色を楽しむも良し。

ハイライトやブリーチと言うと、何故か急に及び腰になる方も多いのですが、実際にやってみると大半の方は「やって良かった」と笑顔になって帰られます。

当然料金も高くなりますし施術時間も長くなりますし、面倒臭そうな雰囲気が漂う感じは否めませんが、それに見合うだけの価値はあると断言できます。

その価値に惚れ込んで、わざわざ千葉県や群馬県から2時間かけて来店される方や、4時間かけて広島から来店される方もいるくらいですよ。

 

 

で、当店では基本的に3カ月~6カ月程度の周期でデザインカラーをオススメしております。

毎月白髪を染めるとして、2回リタッチからの3回目でデザインカラー+フルカラーといった感じで、なるべく無理の無いように、髪と頭皮とお財布に優しくなるように計画立てて施術を組み立てることが多いです。

季節の変わり目にもなり得ますし、その時々のトレンドを楽しんでいただけるように配慮した上での組み立てですな。

 

 

本来カラーは煩わしいものではなく楽しいものです。

単に「白髪が伸びたから染める」のではなく、季節や服装や気持ちに相応しいカラーを探し、鏡を見る度にテンションが上がるようにするためのものです。

自己満足と言えばそれまでですが、その自己満足がどれだけ生活を豊かにするものなのか、そういった楽しみを感じていただけるように我々は日々努力を重ねています。

なので白髪を見つけたからといって悲観的にならず、そこからどうやって美しいデザインに繋げていけるのかを考えましょう。

 

最後に少し厳しいことを言いますが、一部の例外はあれど白髪と加齢は関係性があり、やはり年齢を実感せざるを得ないものだとは思います。

考えようによっては髪の年齢が「次のステージ」へと上がったとも言えますし、誰もが避けては通れない「老化」を実感するものでもあります。

実際に僕も初めて白髪が増えていることに気づいた日は、気持ちが5歳くらい老けましたよ。

 

つまりはお肌と同じことで「今までと同じ」ことを続けていても改善は見込めません。

今までと同じような髪のコンディションを維持するには、今まで以上の努力が必要になるということです。

 

美容の世界は時に残酷なものでして、肌も髪も加齢と共に衰える事実があります。

それを防ぐためにはより性能の高いスキンケアやヘアケアを選ぶ必要がありますし、また適切なものを選ぶ知識も必要になります。

そういった時に備えるために、当コラムが役立つことを願っております。